「愚かな神にでもなったつもり？」 ―うん、なったつもりだよ。

例えば、自分と誰かが喧嘩したとしよう。
自分の喧嘩の相手が頭にきすぎて、ナイフを持ち出した。

ある人は、ナイフを持ち出された時点で「殺される」と危機を感じる。

ある人は、ナイフを持ち出した奴に追いかけられて「殺される」と危機を感じる。

ある人は、ナイフを持ち出した奴に追いかけられて、さらには追い詰められてナイフが後数センチで自分に刺さるってところで「殺される」と危機を感じる。

まぁ、『危機』の感じ方は人それぞれ。
早い奴もいれば、遅い奴もいる。


そんな中、彼女はどうやら最後の「ある人」らしい。
その彼女が危機を感じた。
もう少しで殺されるのに。

そんな彼女にアタシが出来ることは何なんだろう。
慰めの言葉をかける？
何もせず放っておく？

何でもできるんだよね。アタシ。
ちょっと神様の気分？
そんな優しいもんじゃないけどね。



まぁ…取りあえず、あれだよね。



現実を知らせなきゃね。





















「あんたもう、殺されてるよ」
















ただ、これだけじゃ可哀想だよね。
まぁ、彼女の自業自得もあるけど。
アタシ、今だけ神様だから。
復活のチャンスを与えてあげようか。




















「現実を知った？ならどうする？生きる？そのまま朽ちる？
　選ぶのは貴方だよ、＿ ＿ ＿ ＿　＿ ＿さん。」